バスケットボールにおけるEFFとPERとは?


EFF(Efficiency、エフィシエンシー)とは、バスケのスタッツに出てくる指標で、選手を評価するために使われる数値です。

バスケに限らず全てのチームスポーツに共通することですが、選手1人1人を公平に評価するということは非常に大切なことですが、公平に評価することは難しいことでもあります。

バスケにおいては、ともすると得点を大量に取る選手が良いと考えてしまいがちですが、
EFFでは得点だけでなくリバウンドやアシストなどのポジティブな面と、シュートのミスやターンオーバーなどのネガティブな面の両方を考慮に入れて計算します。

計算方法自体は難しくありませんが、EFFによって出てきた数値をどのように扱うべきかという所が難しいということを念頭に入れておきましょう。

 

バスケのEFFの計算方法

EFFの計算は以下の式によって求められます。

(得点+リバウンド+アシスト+スティール+ブロック) – (フィールドゴールの失敗数+フリースローの失敗数+ターンオーバー)
((Points + Rebounds + Assists + Steals + Blocks) – ((Field Goals Att. – Field Goals Made) + (Free Throws Att. – Free Throws Made) + Turnovers))

計算式の前半がポジティブな要素を、後半がネガティブな要素を反映しています。

EFFの特徴としては、得点だけでなく、リバウンドやアシストなどを「1点」としてカウントすることにあります。一方で、負の要素のターンオーバーなどを「-1点」としてカウントしています。

例えば、以下のような選手が2人いる場合を考えてみましょう。

*MIN=出場時間、FGM-A=フィールドゴールの試投数と成功数、FTM-A=フリースローの試投数と成功数、REB=リバウンド数、AST=アシスト数、STL=スティール数、BS=ブロックショット数、TO=ターンオーバー数、PTS=ポイント

 

得点だけを考えると選手Aは点、一方の選手Bは点で選手Aの方が活躍していますよね。
しかし、EFFの計算をすると選手Aは+、選手Bは+と選手Bの方が良い選手であるということがわかります。

ここまでで、EFFに対して違和感を感じた人も多いのではないでしょうか?

例えば、EFFではプレイタイムを計算に入れていないので、プレイ時間による選手が試合に与えるインパクトを考慮できていません。5分しか試合に出ていない選手と、40分間試合に出ている選手を一律に比較するのは「おかしい」ということは直感的にも理解できるのではないでしょうか。

ただし、EFFは乱暴な数値のように見えますが、統計学の理論に基づいた計算になっており、EFFは使えないと結論付けることもできません。

しかし、現代バスケの最前線では、EFFに代わるPERという考え方が選手を評価するときの主流になってきています。

 

EFFに代わるPERとは?

近年のNBAではEFFに代わって、John Hollinger氏が確立したPER(Plyaer Efficiency Rating)という計算方法が使われています。
PERでは、EFFでは考慮していなかったプレイ時間を考慮した上に、スリーポイントやアシストが与えるインパクトをより細かく計算しています。

例えば、EFFではアシストを「1点」と計算していましたが、PERでは「2/3点」として計算します。
これは、アシストが実質的に試合に与えるインパクトは1点分ではなく、2/3点分とした方が正確であるというのが過去の試合から分かったためです。(統計学の話になり、難しくなってしまうのでこれ以上踏み込みませんが。)

PERの具体的な計算式は以下になります。

uPER = (1 / MP) * [ 3P + (2/3) * AST + (2 – factor * (team_AST / team_FG)) * FG + (FT *0.5 * (1 + (1 – (team_AST / team_FG)) + (2/3) * (team_AST / team_FG))) – VOP * TOV – VOP * DRB% * (FGA – FG) – VOP * 0.44 * (0.44 + (0.56 * DRB%)) * (FTA – FT) + VOP * (1 – DRB%) * (TRB – ORB) + VOP * DRB% * ORB + VOP * STL + VOP * DRB% * BLK – PF * ((lg_FT / lg_PF) – 0.44 * (lg_FTA / lg_PF) * VOP)]

 

PERは本当に公平な指標なのか?

さらに踏み込んだ話になりますが、PERを使って選手を評価するときに、
強いチームと弱いチームの各選手を、そのままのPERで比較するのはアンフェア(不公平)という考えがあります。

というのは、強いチームが弱いチームよりもスタッツ面で勝っているというのは当たり前だからです。
例えば、強いチームはノーマークのシュートを打つチャンスが多いのでシュートの成功率は高くなりまし、アシスト数も多いのが一般的です。
このようなことから、強いチームの選手ほど良い数字のPERが出てきます。

そこで、選手1人1人をフェア(公平)に評価するため、チームやリーグの数値を考慮した指標が使われます。

実は、チームやリーグの数値を考慮した指標が「PER」と呼ぶもので、考慮しない指標を「uPER」と呼びます。

計算自体は複雑ではありませんが、NBAやBリーグなどのようにリーグ全体のスタッツがないと計算ができないので、一般的なチームで活用するのは難しいのが現実です。

 

PERの歴代リーダー

「NBAの歴代最高選手は誰だろう?」という話題で盛り上がったことがある人は多いでしょう。

決着がつかないことがほとんどだと思います笑
マイケル・ジョーダン、コービー・ブライアント、レブロン・ジェームス、アレン・アイバーソンなどなど。

そこで、個人の好みではなく、PERを用いて評価をしてみると、以下のような順位になります。

 

順位 選手名 PER
1 Michael Jordan(マイケル・ジョーダン) 27.91
2 LeBron James(レブロン・ジェームス) 27.65
3 Shaquille O’Neal(シャキール・オニール) 26.43
4 David Robinson(デイビッド・ロビンソン) 26.18
5 Wilt Chamberlain(ウィルト・チャンバリン) 26.13
6 Chris Paul(クリス・ポール) 25.68
7 Bob Pettit(ボブ・ペティット) 25.35
8 Kevin Durant(ケビン・デュラント) 25.04
9 Neil Johnston(ネイル・ロビンソン) 24.69
10 Dwyane Wade(ドウェイン・ウェイド) 24.67
11 Charles Barkley(チャールズ・バークレー) 24.63
12 Kareem Abdul-Jabbar(カリーム・アブドゥル=ジャバー) 24.58
13 Tim Duncan(ティム・ダンカン) 24.29
14 Magic Johnson(マジック・ジョンソン) 24.11
15 Karl Malone(カール・マローン) 23.9
16 Hakeem Olajuwon(アキーム・オラジュワン) 23.59
17 Larry Bird(ラリー・バード) 23.5
18 Oscar Robertson(オスカー・ロバートソン) 23.17
19 Dirk Nowitzki(ダーク・ノビツキー) 23.12
20 Yao Ming(姚明) 23.02
21 Kobe Bryant(コービー・ブライアント) 22.94
22 Jerry West(ジェリー・ウェスト) 22.89
23 Stephen Curry(ステフィン・カリー) 22.88
24 Russell Westbrook(ラッセル・ウェストブルック) 22.82
25 Elgin Baylor(エルジン・ベイラー) 22.69
26 Kevin Garnett(ケビン・ガーネット) 22.66
27 Moses Malone(モーゼス・マローン) 22.31
28 Kevin Love(ケビン・ラブ) 22.13
29 Tracy McGrady(トレイシー・マグレディ) 22.13
30 James Harden(ジェームス・ハーデン) 22
31 Dolph Schayes(ドルフ・シェイズ) 21.98
32 Julius Erving(ジュリアス・アービング) 21.97
33 Dwight Howard(ドワイト・ハワード) 21.87
34 Amar’e Stoudemire(アマーレ・スタウダマイアー) 21.87
35 John Stockton(ジョン・ストックトン) 21.83
36 George Gervin(ジョージ・ガービン) 21.74
37 Bob Lanier(ボブ・レイニア) 21.69
38 Pau Gasol(パウ・ガソル) 21.62
39 Dominique Wilkins(ドミニク・ウィルキンス) 21.65
40 Clyde Lovellette(クライド・ラブレット) 21.55
41 Adrian Dantley(エイドリアン・ダントリー) 21.51
42 Harry Gallatin(ハリー・ギャラティン) 21.48
43 Alonzo Mourning(アロンゾ・モーニング) 21.24
44 Carmelo Anthony(カーメロ・アンソニー) 21.13
45 Brook Lopez(ブルック・ロペス) 21.09
46 Clyde Drexler(クライド・ドレクスラー) 21.07
47 Manu Ginobli(マヌ・ジノビリ) 21.03
48 Patrick Ewing(パトリック・ユーイング) 21.01
49 Dan Issel(ダン・イッセル) 20.99
50 Chris Webber(クリス・ウェバー) 20.94

引用:https://en.wikipedia.org/wiki/Player_efficiency_rating

 

余談

現在、「統計学から考えるバスケット」のようなタイトルで記事を執筆中です。
今回紹介したEFFやPERなどをより深く踏み込んだものを書いていますが、正直かなり難しい内容になってしまっています。。(汗)

お楽しみに!


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