3対2や2対1などのアウトナンバーの状況はバスケの試合の中では頻繁におこなります。
アウトナンバーで得点を取れるかどうかで試合の勝敗が変わってきてしまうので、どのチームでもアウトナンバーの練習をしているでしょう。
しかし、アウトナンバーの練習は十分にしているのに、「思うように得点が取れない」「ターンオーバーから逆速攻を食らってしまう」という悩みはありませんか?
実は、アウトナンバーを上手に攻められないチームにはいくつかの共通した欠点があります。逆に、アウトナンバーで効果的に攻められるチームにもいくつかの共通した心得があります。
そこで、今回はアウトナンバーが上手くいくための心得を紹介していきたいと思います。
アウトナンバー(速攻)の攻め方には優先順位がある
アウトナンバーで大切なのは、フリーでもシュートを打たない方がいい場所があるということを理解することです。
頭の中に「??」が浮かんだ人も多いと思いますが、下記の「ミネソタ」さんのツイートが端的に優先順位を表しています。
速攻の上手い下手は、一言で言うと「ミドルを打ってしまうかどうか」もう少し細かく言うと、レイアップ>3P>アーリー>セットオフェンス>ミドルシュートっていう優先順位をしっかり守れてるかどうか
— ミネソタ (@Minstku) 2016年9月6日
私自身もこの意見には全面的に賛成で、3対2や2対1の速攻でミドルシュートを打つのはナンセンスです。
速攻でミドルシュートがナンセンスな理由
ハーフコートオフェンスではノーマークを作ってミドルシュートを打つことは大切なことですが、
速攻に関しては以下の3つの理由からナンセンスです。
- レイアップと比べてシュートの成功率が低い
- ファールをもらえない
- スリーポイントよりも期待値が低い
「ミドルシュートが得意だから高い確率で決められるよ」「ディフェンスにプレッシャーを受けているレイアップよりもノーマークのミドルの方が入る」という反論が聞こえてきそうですが(汗)、
レイアップに対してプレッシャーをかけてきているのであれば、レイアップを外しても、ほぼ確実にもう1人のオフェンスがリバウンドをとってゴール下でシュートを決めることができます。
また、アウトナンバーであればディフェンスを引きつけてパスをすることで味方をノーマークのレイアップに導くことも大切です。オフェンス同士での距離感を保って、常に1,2のステップでレイアップに行ける距離感を保ちましょう。
アウトナンバー(速攻)でスリーポイントがOKな理由
ミドルシュートはNGなのにスリーポイントシュートがOKな理由は主に2つです。
- 期待値が高い
- リバウンドが取りやすい
ミドルシュートは2点ですがスリーポイントシュートなら3点入ります。例えば、ノーマークのミドルシュートの成功率が5割、スリーポイントシュートが4割の選手であれば、期待値はミドルが「1点」、スリーポイントが「1.2点」です。
期待値が同程度であっても、下記のリバウンドを考慮に入れれば断然スリーポイントになります。
スリーポイントシュートのリバウンドは遠くに落ちる可能性が高く、速攻の状態ではリバウンドが取りやすくなっています。残念ながら統計的なデータはないので、この主張を裏付けることはできませんが、長年バスケットボールをやられている方なら感覚的に納得できることだと思います。
さらに、速攻→スリーポイント→オフェンスリバウンドとなった場合、大抵誰かしらがノーマークになっていて、得点のチャンスが広がります。
まとめ
アウトナンバー(速攻)の攻め方に関して、なぜミドルシュートはダメなのかということを説明してきましたが、いかがでしたか?
速攻で当然のようにミドルシュートを打っていた人も多いのではないでしょうか?
考え方を変えて、まずはレイアップに持っていく、レイアップがダメならスリーポイントを狙うという意識を持ちましょう。
また、日頃の練習の中からこの意識を浸透させるようにしましょう。
ミネソタさんの紹介
今回記事の中で引用させていただいた「ミネソタ」さんというツイッターのアカウントが非常に参考になるので、バスケに関わっている人は是非ともフォローしてほしいです。
勝手に引用しているので、問題があればコンタクトページよりご連絡お願いしますm(_ _)m
https://twitter.com/Minstku
西福岡REBIRTH(西福岡中学)の鶴我と申します。
反論ではありません。2−1はできる限りレイアップ、3−2はペリメーターのジャンパーはありと指導しています。チェックにくれば、オフェンスリバウンドで2−1となりますし(カウンターの3−2のリスクもありますが)3Pと同様に考えています。
いかがでしょうか?
鶴我さん
コメントありがとうございます^^
速攻でミドルシュートをNGとするかどうかは、正直意見が分かれるところです。この記事で私が説明したのはあくまで1個の見解ですので、鶴我さんのおっしゃる考え方にも一理あると思います。
また、中学ではスリーポイントの確率がミドルシュートに比べてかなり低いことが多く、期待値を考えるとミドルシュート>スリーポイントとなることが多いです。
選手のシュート力を考慮に入れれば、取るべき戦略が変わりますので、その点を踏まえて指導していただければ幸いです。