練習の目的
- 1対1の駆け引きを学ぶ(オフェンス・ディフェンスともに)
- ステップやハンドリングなどの基礎練習を応用する
- 感覚で行う1対1から、頭で考えるプレイを習得する
練習方法
- ウィング(45度)にオフェンスとディフェンス位置する。補助者はトップに立ちボールを持つ。
- ディフェンスはディナイをし、オフェンスにボールを持たせないようにする。オフェンスはディフェンスのディナイを振り切り、ボールにミートして1対1を始める。
- オフェンスがシュートを決めるか、ディフェンスがボールを取るまで続ける。リバウンドはあった方が練習になる。 補助者にもディフェンスがつき、パスの難易度を上げるとより実践的な練習となる。
VカットやLカットなどを使い、ボールをミートするための工夫を怠らない。ボールをもらった時点でディフェンスに対して有利な体制でなければならない。逆に言えば、ディフェンスはオフェンスに不利な体制でボールをミートさせるようにディナイでプレッシャーをかける。
ウィングポジションからの1対1ので注意すべきこと
- ドリブルの回数を制限し(2~4回)、より実践的な練習にする
- 「ドリブルで抜く」のではなく、「ミートでズラして抜く」ことを考える
- 体制の崩れたシュートを極力させない。特に中高生に多いが、無理にフェイダアウェイショットを打ち、シュートフォームを崩す習慣がついてしまうのを防ぐ
- 1本1本の1対1が、真剣勝負!試合でプレイタイムを確保するために重要であることを意識する(させる)
- ドリブル制限がある意味を考える
⇒プレイしていない時間に仲間を見て考える
オフェンスが意識すること
オフェンスは「パワーポジション(パワースタンス)」でボールをミートする。パワーポジションからシュートフェイク・ピポット・ドライブを行う。「瞬間的」な動きを意識し、緩急をつける練習をする。
オフェンスはディフェンスと異なり、感覚的にできてしまう選手が多いです。センスと言えばそれまでですが、センスだけで何も考えていない選手は、必ず行き詰ります。上のレベルに行けばいくほど、必ず自分よりもセンスがあるプレイヤーに出会い、その時、何も考えてプレイしていないと打開策が生まれません。
考えてプレーするということは難しいことのように思われますが、プレーしていない時間(仲間がプレーしている時間)に、自分だったら「こう動く」というイメージを常に持つことの積み重ねです。ただ休憩している選手と、考えながら休憩している選手の差は大きいでしょう。
少し精神論になってしまいましたが、ここからは1対1の技術的な点です。日本のプレイヤーを見ていて、欧米のプレイヤーにかなり劣っている点はフィニッシュ力だと私は思います。1対1は何がなんでも決めてくるという姿勢を育成するとともに、
- パワーレイアップ
- ランニングフック(ベビーフック)
- スクープシュート
- リングを使ってブロックをさせないシュート(おもにバックシュート)
などを意識的に取り組むべきです。それぞれのシュート方法に関しては、別の記事で紹介していこうと思っています。
ディフェンスが意識すること
オフェンスと同様、ディフェンスもスタンス作りを徹底することが最初の一歩でしょう。そして、ゴールに直線的に抜かれないことを心がけましょう。直線的に抜かれると、ヘルプができないです。 それと、ディレクション(方向付け)をすることで、オフェンスが主体ではなく、ディフェンスが主体となって1対1ができたら成功です。
コーチングアドバイス
ディフェンスも感覚で行うのではなく、オフェンスの動きを先読みし、対応する能力を養うことが大切です。とは言っても、オフェンスの動きを読む力は、経験に基づくところが大きいです。経験が圧倒的に足りない小中高生の場合、1対1の練習メニューは非常に効果があります。
何度も言いますが、ただ行うのではなく、考えながらプレーしましょう。私は高校でコーチをしていますが、考える習慣がついていない選手を指導するのは骨が折れます。コーチの立場からすると、「考える選手=成長幅が大きい選手」なので、現在同じ力を持っている選手が2人いたとしたら、より考えている選手を使います。 プレイヤーのみなさんは、とにかく考えてください。相手を見て自分ならどうするか考え、自分自身のプレーを見てどうすればよかったか常に考えましょう。それが、ここでの最大のアドバイスです。
また、1on1のスキルをさらに高めたいという方には、下記がオススメです。一度見てみてください♪
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バスケットボール・ドリブル上達革命【元JBLプレーヤー堀 英樹 指導】