NBA

ピック&ロールからスプリットディフェンダーの技術を身につける

ピック&ロールにおいて有効な動きの1つに、ディフェンスとディフェンスの間をドリブルで切り裂く動きがある。トラップスプリット、スプリットドライブ、スプリットディフェンダーと呼ばれるこの動きは、NBAのハイライトプレイに取り上げられることも多い。

高いハンドリング技術と状況判断力が要求され、成功すればかっこいいプレイであるが、一方でターンオーバーとなってしまうことも多々ある。

NBAでよく見られるプレイであるが、プレイの詳細を解説していることがほとんどないので、今回取り上げてみる。

まず、スプリットドライブを成功させるためには、以下の3つのポイントがある。

  1. 自分のマークマンがファイトオーバーしてきている(チェイス)
  2. スクリーナーのディフェンスの足の向き。前に出ている足の逆に切り返す。
  3. スクリーナーのディフェンスとの距離を把握する。

3つのポイントを解説していく前に、ステファン・カリーとドウェイン・ウェイドの動画を見てほしい





どうだろうか?スプリットドライブのイメージを掴めただろうか?

ここからは最初に挙げた3つのポイントに関して解説していく。

1.スプリットドライブをするためには、前提条件として、ボールマンのディフェンスがファイトオーバーしている必要がある。スイッチやスライドで対応された場合、ディフェンスとディフェンスの間にスペースができることは基本的にないので、スプリットドライブをすることは諦めよう。

2.スクリーナーのディフェンスの足元に一瞬注意を向けることが必要だ。例えば、ディフェンスが右足を前に出しているのであれば、自分からみて左側に仕掛けよう。必ずしもクロスオーバーをする必要はなく、ディフェンスの足の向きに応じてクロスオーバーをするか、そのままドライブで仕掛けるかを見極めよう。

以上1.2はステファン・カリーの動画で詳しく解説されているので、再度見直してもらいたい。

3.ドライブを始める前にスクリーナーのディフェンスの立ち位置を把握する。これは、スクリーンを使った後にスプリットドライブを仕掛けるスペースがあるのかどうかを把握するためである。ディフェンスが距離を取っているのであれば、無理にドライブを仕掛けるのではなく、ワンドリブルからジャンプシュートなどでもいいだろう。

また、スクリーナーのディフェンスは、ボールマンよりも足が遅いはずであり(オフェンスはガード、ディフェンスはセンターのため)、スプリットした後はスプード勝負が最も有効だ。

ドウェイン・ウェイドの動画内の解説_要約

ドウェイン・ウェイドの動画が示唆に富んでいるので、簡単に要約しておく。一部筆者の見解が含まれており、純粋な翻訳ではないことをご理解いただきたい。



トップ・オブ・ザ・キーでピックプレーを始める。スクリーンが来ているのが見えたら、スクリーナーの後ろにいるビッグマン(センター)のディフェンダーとの距離を確認する。

ディフェンスとの距離を確認できていれば、ディフェンスとディフェンスの間をスプリットする(割っていく)ことができるかどうかが判断できる。ビックマンのディフェンダー(センター)が自分ほどには素早くないことを知っておくことは様々なプレイを展開していく上で重要だ。

*50秒目くらいから*
ディフェンダーが想像もつかない動きをすることが大切だ。例えば、スプリットの動きをするふりをして、インサイドアウトをする。インサイドアウトするふりをしてスプリットするなどだ。スプリットをした時点でその先を見て、ヘルプディフェンスはもちろん、味方の動きも把握する。

*1分25秒くらい*
スプリットをした時点で、4対3ができている(ディフェンスを2人置き去りにし、スクリーンにオフェンスが1人にかかっている)ので、空いている味方がいるはずだ。

その後は、ゴール下までドライブしてレイアップ、ジャンプシュート、キックアウト、飛び込むプレイヤーに合わせのパスなど、選択肢は無限大にあるだろう。

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