練習の目的
オールコートの3対2から3対3は、数多くのミニバス・中学・高校・大学で行われている練習メニューでしょう。試合中に3対2のアウトナンバーができることは多く、3線の形を作った速攻の練習の中でかなり試合に近い練習ができます。
また、チーム別のミニゲーム形式にすることで、選手間での競争意識が高まり、緊張感のある練習になります。シュートの本数や時間は、チームの成熟度に応じて変えていただければと思います。
この練習のオフェンスの主な目的は4つです。
- 3対2のファーストブレイクのスキル向上
- シンプルなプレイを習慣にさせる
- ゴールに向かう貪欲さを身につける
- 多少の接触プレーに怯まずにフィニッシュする力をつける
ディフェンスの主な目的は2つです。
- オフェンスに時間を使わせて、3人目を戻る時間を稼ぐ
- オフェンスとの駆け引きを覚え、受け身ではなく自分から仕掛けられるようになる
それではオールコートの3対2から3対3の練習方法を見ていきましょう。
練習の進め方
1.チームを2つに分ける。実力は同じくらいになるようにする。(チームA、チームB)
2.それぞれのチームはハーフコートのサイドライン沿いに並ぶ
3.チームBは2人がディフェンスに入る
4.チームAはボールをボードに当てて、スリーメンから3対2を始める
5.オフェンスのボールがハーフを越えたら、チームBのディフェンスの残り1人はスタートする(オフェンス全員ではなく、ボールが越えた時点)。センターサークル(コート中央の円)を踏んでからディフェンスに加わる。
6.チームAの次の2人は、逆サイドでディフェンスの準備をする(このディフェンスがハリーバックをして戻って来るディフェンスというイメージ。)
7.オフェンスがシュートを決めるか、ディフェンスがスティールをしたら、攻守交代して逆サイドへ攻める。オフェンスがリバウンドを取った場合は、継続してシュートを狙う。
8.手順5~7を繰り返す
9.チームごとにシュートを決めた本数を数え、練習終了時の本数によって勝敗を決める。負けチームにペナルティを課す。
練習のアドバイス/応用
オフェンスはアウトナンバーの間に(もう1人のディフェンスが戻って来る前に)攻めることを意識します。アウトナンバーの間に攻めるためには、不要なパスを減らし、シンプルに攻めることが大切です。
特に中高生の間では、かっこいいプレイに憧れて、無駄なパスが増えてしまいがちですので(スキルアップのためにはかっこいいプレイというのを真似るのも必要だと思っていますが笑)、シンプルに力強くプレイすることを心がけましょう。
また、攻めきれずに3対3になってしまった場合でも、時間をかけずに強引に得点を狙いに行き、テンポの速い練習にしましょう。時間をかけて3対3をする練習ではありません。
トランジションの中では、ターンオーバーが増えてしまいがちですが、練習中にはミスを叱ることを禁止にすることもいいと思います。コーチが叱らないというだけでなく、選手同士でも褒める言葉以外を禁止にしてみてもいいでしょう。特にチームがスタートしたばかりであれば、叱るよりも褒めることの方が、長期的に考えて選手にとってプラスになると思います。