ストレッチング(以後ストレッチ)をすることは、当然ケガの防止になる。急激な運動で筋肉を壊し、大きなケガにつながる可能性を少なくするためにストレッチは非常に重要である。
一般的に言われているストレッチの目的は
- ケガの予防
- ケガをしたときに重症化するのを防ぐ
- 柔軟性のアップ
- 可動域を広くする
- .血流をよくする
↑の5つくらいだろう。
しかし、一般的にストレッチというと、ケガの防止が目的であって、そのほかの驚くべきプラスの効果に関して知る人は少ない。そのため、プレイヤーにストレッチをするためのインセンティブ(動機、ストレッチをやりたいと思わせること)が少ない。以下で紹介するストレッチの目的を知れば、バスケットボール選手なら誰でももっとストレッチをしたくなるはずだ。
米国のある調査機関によると、ストレッチはジャンプ力アップに非常に効果的だと言う。その理由は簡単だ。自分の脚の筋肉を想像してみよう。
ジャンプをするために屈みこむとき、筋肉は収縮する。そして収縮された筋肉が、ジャンプをしたときにストレッチがかかり(伸びることによって)飛ぶことができる。すなわち、筋肉が伸びる幅が広ければ広いほど、ジャンプ力はアップするということだ。
ストレッチをただのケガ防止ととらえていた選手・コーチ・監督は、今すぐにでもストレッチの重要性を見直してもらいたい。ストレッチは選手の最高のパフォーマンスを引き出すために必要なものだ。
必ずやってほしいこと
ストレッチをする前に、軽く汗をかくくらいの運動をする。体が温まっていない状態でストレッチを行ってもあまり効果は得られない。例えば、ジョギングや軽いレイアップシュートを練習の1番最初に行うのもよいだろう。ただ、「軽く」ということを忘れないでほしい。
忘れていないか!?
日本に四季があることを忘れていないか?
「当然知っている。バカにしているのか」と思われるかもしれないが、あえてもう1回言おう。日本には四季がある。すなわち気温が時期によって大きく異なる。
私が言いたいことはシンプルだ。1年間通して同じウォーミングアップのメニューを行っていないだろうか?夏と冬ではウォーミングアップに必要な時間や運動量が異なる。驚くことに、多くのチームでウォーミングアップのメニューは四季を通じて同じだという。バスケの練習メニューは変えるのに、それでは台無しだ。バスケ選手のパフォーマンスを最大限にするために、時期により多少変えていこう。