今回紹介するセットオフェンスは、グレッグ・マクデルモット(Greg McDermott)監督がノーザン・アイオワ大学(University of Northern Iowa)を指導していた際に、実際に使っていたセットオフェンスである。
ボックスの形からスタートするセットオフェンスは多いが、UNIと呼ばれるこのフォーメーションは、2回のボールスクリーン、バックスクリーン、フレアスクリーンなどを含む、多数のオプションを持っていることが特徴となる。
個人スキルの確認
下記の図で示すプレイヤー1は、ボールハンドリングに長けていて、状況判断能力が高い必要がある。プレイヤー2と3は、3ポイントシュート(3P)が得意で、プレイヤー4と5はセンターが適している。
セットオフェンスの説明
プレイヤー1は、左ウィングに向かってドリブルをする。
プレイヤー1がウィングに着いたら、プレイヤー4は3ポイントライン上まで出てスクリーンをセットする。同時にプレイヤー3はコーナーの3ポイントラインまでポップアウトする。
プレイヤー1がプレイヤー4のスクリーンを使うと同時に、プレイヤー5はトップの3ポイント付近でスクリーンをセットする。
プレイヤー5のスクリーンのタイミングが、このセットオフェンスを成功させる上で非常に重要である。ディフェンスの付き方によってタイミングは異なるので、練習を繰り返してタイミングを確かめよう。
プレイヤー1がプレイヤー5のスクリーンを使うのと同時に、プレイヤー2がプレイヤー4にバックスクリーンをかける。
プレイヤー5のスクリーンを利用して、プレイヤー1はゴールにアタックしても良いが、プレイヤー2と4がゴール付近でスクリーンをかけていることを忘れずに、スペーシングを意識する。
ゴールにアタックしない場合は、ヘジテイションドリブルでコート全体の様子を見ながら、右ウィングまでいく。
プレイヤー4はプレイヤー2のスクリーンを利用してゴールしたのチャンスを狙う。
プレイヤー4がカッティングしたすぐ後に、プレイヤー5はプレイヤー2にスクリーンをかける。
プレイヤー2はプレイヤー5のスクリーンを使って、トップで3ポイントを狙う。
プレイヤー1は、プレイヤー4のゴール下が第1オプション、プレイヤー2の3ポイントが第2オプションであることを意識する。
ここまででシュートに行けなかった場合、プレイヤー5がウィングにいるプレイヤー1に対してフラッシュをしてボールをもらい、ジャンプシュートやレイアップを狙う。
また、プレイヤー3のディフェンスがボールサイドによってプレイヤー3がフリーになっていることが多々あるので、プレイヤー3にスキップパスをするという選択肢もある。