最近あるコーチから「スロースタートに苦しんでいるがどうにかできないか?」という相談をいただきましたので、スロースタートに関して書いていきたいと思います。
スロースタートというと、
- 第1Qのシュートが全然決まらない
- 第1Qはいつも負けてしまう
- 試合開始5分で10点差をつけられてしまう
などのことが頭によぎるのではないでしょうか?
スロースタートになってしまう原因は多岐に渡っており、すぐに解決することは難しいですが、スロースタートから試合のリズムを掴むための方法はいくつかあります。
そこで今回はスロースタートで始まってしまった試合中にできる対策を5つ紹介していきます。
1.控えの選手にプレイタイムを与える
調子が悪くてシュートが入らない日というのは誰にでもあります。もしスターティングメンバー(スタメン)の調子が悪いのであれば、ベンチメンバーをすぐに出してみてはどうでしょう?
ベンチプレイヤーを投入する際のポイントは、その選手に何を求めているかということをしっかりと伝えることだと思います。
もちろん、普段の使われ方から役割を理解している選手もいますが、なぜそのタイミングで交代をするのかということを伝えるのはかなりの効果があります。
例えば、スロースターターなチームに多いのが試合の立ち上がりに覇気がないことです。そこで、交代する選手には「がむしゃらなプレイでチームにガッツをもたらしてほしい」ということを直接伝え、その結果としてルーズボールなどにがむしゃらに飛びついてくれれば交代が成功につながるでしょう。
また、交代させられたスタメンの選手にもなぜ交代したかということを伝え、次に出るときのために気持ちを切り替えるように促しましょう。
2.タイムアウトを取る
選手の交代に考えるべきなのはタイムアウトです。
試合開始直後に連続で得点を取られ、相手チームに傾いた試合の流れを止めるためにはタイムアウトは効果的な手段となります。
ただし、ただタイムアウトを取るだけではあまり効果がありません。タイムアウトを取ってどのような声をかけるかということが肝になります。
選手たちの特徴によってかけるべき言葉は変わりますが、叱責をするのか、ほめるのか、選手たちが自分たちで話し合うのを助けるのかなど、対応方法は千差万別と言えるでしょう。
もちろん、スロースターターなチームはそのことを選手自身が自覚していることが多いので、試合以前にどのような対応をするか話し合っておくことがいいでしょう。
3.ゴールに積極的に向かう
アウトサイドからの攻撃を主体とするチームはスロースタートになりがちです。
これはプレイ自体は悪くないのに(ノーマークを作れているのに)、ただただシュートが決まらないという場合に起こりえます。ナイスプレイを連発するのになぜかシュートが決まらないということを、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。
このような場合の対策としては、成功確率の高いシュートを狙いに行くということです。つまり、ゴール下を果敢に攻めるということです。
アウトサイドを主体としているチームであっても、意識的にゴール下を攻めることでファールをもらってフリースローのチャンス獲得することができます。スロースタートでシュートが決まらないときほど、確実に得点を積み重ねられるフリースローは重要です。
4.ディフェンスの種類を変えてみる
スロースターターでシュートが決まらないとオフェンスのリズムを立て直そうとしてしまいがちですが、オフェンスからではなくディフェンスからリズムを立て直すのも大切です。
ちなみに、ディフェンスの種類を試合中に変えることをチェンジングディフェンスと言います。チェンジングディフェンスのメリットは多岐にわたりますが、説明が長くなってしまいますので、別記事を参考にしてください↓↓
5.セットオフェンスで1本確実に得点を取る
得点が決まらない試合序盤にはフリーオフェンスではなくセットオフェンスを組むのも大切です。
特にスクリーンプレイを活用してインサイドを攻めることができるセットオフェンスはスロースタートを打開してリズムをつかむためには有効です。
まとめ
スロースタートを克服するためには、以下の5つが大切ということを話してきました。
- 控えの選手にプレイタイムを与える
- タイムアウトを取る
- ゴールに積極的に向かう
- ディフェンスの種類を変えてみる
- セットオフェンスで1本確実に得点を取る
今回話した5つの方法はスロースタートに陥ってしまった場合の対処方法です。もちろん、スロースタートに陥らないようにすることが何よりも大切ということを忘れないようにしてください。