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コーチ/指導者の話す時間が長く、アドバイスをし過ぎている
コーチ/指導者が選手よりも長く話しているというチームは多いですよね。
あなたのチームはどうでしょうか?
もし答えが「YES」なら、チームにとって赤信号です。コーチ/指導者が選手よりも多く話しているチームは強くならないでしょう。
子供達に答えを教えることは簡単かもしれませんが、答えにたどり着く「過程」が非常に大切であり、その過程において原理原則を身につけることができます。そして、応用力というのは原理原則を理解しているからできるものなのです。
また、常に答えを与えられる環境下にいた場合、自発的ではなく受動的な選手に育ってしまい、バスケのみならず教育という観点からも好しありません。スティーブン・R・コヴィー著書の「7つの習慣」を引用させていただくと、Pro-activeではなく、Re-activeな選手になってしまうということです。
さらに、コーチが話している時間=選手は何もしていないということを認識することが大切です。限られた練習時間をコーチが話す時間に割くのではなく、選手が自ら考え成長する場にすることが大切ではないでしょうか。
練習の目的がない/共有できていない
バスケットボールに限ったことではありませんが、1つ1つの練習には必ず「目的」が必要です。
目的は、大きな目標があり(ex:県で優勝する、ドリブルを両手でつけるようになる)、その目標を達成するためのステップにあたります。
よくある間違いとして、2メンや3メンをただこなす練習です。他のチームでも行っているし、バスケットボールの一般的な練習だからという理由で、練習メニューを決めてしまっているチームが非常に多いのは残念なことです。
目標に標準を合わせて練習メニューを組み、その結果として同じ練習をするのであれば問題ありませんが、他のチームも行っているからという理由で練習メニューを決めているのは大問題です。
また、コーチ自身は確かな目的を持っている場合でも、選手がその目的を理解していないというケースも多いでしょう。練習に入る前に、何人かの選手に聞いてみるのがいいと思います。選手とコーチの間にある理解度の乖離は、コーチとして把握しなければならないことです。
年間スケジュールや期間ごとのスケジュールがない
上記の練習の目的と重なるところがありますが、日本のバスケチーム(特にミニバスから高校)では、年間のスケジュールが立てられていないチームが多いのではないでしょうか?
例えば、県大会優勝を目標に掲げたのであれば、そのために必要なことをリストアップし(可能な限り具体的に)、そのリストを達成するためのスケジューリングが必要になります。
スケジュールがあるからこそ、具体的な練習ができますし、また練習の精度を振り返ることができます。
個人のスキルアップを優先せずにチームの勝利を優先してしまっている
ミニバスや中学(場合によっては高校や大学でも)、コーチが勝利に焦点を当て過ぎているため、個人のスキルアップが疎かになってしまっているチームがあります。
個人のスキルアップ、バスケIQの向上、身体能力の強化を練習の主目的にし、勝利はその結果として得られるものとして考える必要があります。
勝利を目指すコーチにとってはジレンマかもしれませんが、必ず両立(チームの勝利と個人の成長)できる道があるはずですので、チームの状態を見ながら手探りをしていきましょう。
自由に練習できる時間を取らない
アメリカなどと異なり、日本ではバスケをできる環境/時間が限られているのが現状です。また、日本においてはオフシーズンがあまりなく、個人練習の時間が圧倒的に不足しています。
1人1人が自由に練習する時間というのは、個人のスキルアップをするという目的だけでなく、バスケをより好きになる機会を子供達に与えることができると私は思っています。
NBA選手やBリーグの選手の動画を見ながら、見様見真似でプレイをしてみる、そんな時間がバスケ愛を深めますし、結果としてスキルアップが実現できるでしょう。
体育館の使用時間が限られている場合でも、コーチが意図的に自主練の時間を設けるといいと思います。
選手に練習メニューを考えさせない
選手自身が練習メニューを考えているでしょうか?
知識が足りなくて練習メニューを考えられない?大問題です。選手1人1人が練習メニューを考えられるほどにバスケIQを高める必要があります。もちろん、1日を通した練習メニューを考えられる必要はありませんが、自分たちの状況を客観的に見て、必要だと思える練習を1つでも提案できるようになることが成長への一歩です。
練習反省ノートを書いているチームも多いと聞きますが、練習の反省だけでなく、どのような練習をするべきか/したいかということを書くといいでしょう。
まとめ
長々と書いてしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございます。
結論をまとめますと、
「子供達に自主性/主体性を持って行動するように導くこと」
がコーチングの肝になると思います。特に子供達が小さい場合、なんでも教えたくなりますが、子供達が自分たちの頭を使って気づけるようにそっと見守ることも時には必要です。