コーチング

バスケットボールにおけるEFFとPERとは?

EFF(Efficiency、エフィシエンシー)とは、バスケのスタッツに出てくる指標で、選手を評価するために使われる数値です。

バスケに限らず全てのチームスポーツに共通することですが、選手1人1人を公平に評価することが難しいということ。

バスケにおいては、ともすると得点を大量に取る選手が良いと考えてしまいがちですが、
EFFでは得点だけでなくリバウンドやアシストなどのポジティブな面と、シュートのミスやターンオーバーなどのネガティブな面の両方を考慮に入れて選手を評価します。

計算方法自体は難しくありませんが、EFFによって出てきた数値をどのように扱うべきかという所が難しいということを念頭に入れておきましょう。

バスケのEFFの計算方法

EFFの計算は以下の式によって求められます。

得点+リバウンド+アシスト+スティール+ブロック) – (フィールドゴールの失敗数+フリースローの失敗数+ターンオーバー

((Points + Rebounds + Assists + Steals + Blocks) – ((Field Goals Att. – Field Goals Made) + (Free Throws Att. – Free Throws Made) + Turnovers))

計算式の前半がポジティブな要素を、後半がネガティブな要素を反映しています。

EFFの特徴としては、得点だけでなく、リバウンドやアシストなどを「1点」としてカウントすることにあります。一方で、負の要素のターンオーバーなどを「-1点」としてカウントしています。

例えば、以下のような選手が2人いる場合を考えてみましょう。

 

 

*MIN=出場時間、FGM-A=フィールドゴールの試投数と成功数、FTM-A=フリースローの試投数と成功数、REB=リバウンド数、AST=アシスト数、STL=スティール数、BS=ブロックショット数、TO=ターンオーバー数、PTS=ポイント

 

得点だけを考えると選手Aは22点、一方の選手Bは10点で選手Aの方が活躍していますよね。しかし、EFFの計算をすると選手Aは+12、選手Bは+13と選手Bの方が良い選手であるということがわかります。

ここまででの説明を聞いて、EFFに対して違和感を感じた人も多いのではないでしょうか?

例えば、EFFではプレイタイムを計算に入れていないので、プレイ時間による選手が試合に与えるインパクトを考慮できていません。5分しか試合に出ていない選手と、40分間試合に出ている選手を一律に比較するのは「おかしい」ということは直感的にも理解できるのではないでしょうか。

ただし、EFFは乱暴な数値のように見えますが、統計学の理論に基づいた計算になっており、EFFは使えないと結論付けることもできません。

しかし、現代バスケの最前線では、EFFに代わるPERという考え方が選手を評価するときの主流になってきています

EFFに代わるPERとは?

近年のNBAではEFFに代わって、John Hollinger氏が確立したPER(Plyaer Efficiency Rating)という計算方法が使われています。

PERでは、EFFでは考慮していなかったプレイ時間を考慮した上に、スリーポイントやアシストが与えるインパクトをより細かく計算しています。

例えば、EFFではアシストを「1点」と計算していましたが、PERでは「2/3点」として計算します。

これは、アシストが実質的に試合に与えるインパクトは1点分ではなく、2/3点分とした方が正確であるというのが過去の試合から分かったためです。(統計学の話になり、難しくなってしまうのでこれ以上踏み込みませんが。)

PERの具体的な計算式は以下になります。

uPER = (1 / MP) * [ 3P + (2/3) * AST + (2 – factor * (team_AST / team_FG)) * FG + (FT *0.5 * (1 + (1 – (team_AST / team_FG)) + (2/3) * (team_AST / team_FG))) – VOP * TOV – VOP * DRB% * (FGA – FG) – VOP * 0.44 * (0.44 + (0.56 * DRB%)) * (FTA – FT) + VOP * (1 – DRB%) * (TRB – ORB) + VOP * DRB% * ORB + VOP * STL + VOP * DRB% * BLK – PF * ((lg_FT / lg_PF) – 0.44 * (lg_FTA / lg_PF) * VOP)]

PERは本当に公平な指標なのか?

さらに踏み込んだ話になりますが、PERを使って選手を評価するときに、強いチームと弱いチームの各選手を、そのままのPERで比較するのはアンフェア(不公平)という考えがあります。

というのも、強いチームが弱いチームよりもスタッツ面で勝っているというのは当たり前だからです。

例えば、強いチームはノーマークのシュートを打つチャンスが多いのでシュートの成功率は高くなりまし、アシスト数も多いのが一般的です。このようなことから、強いチームの選手ほど良い数字のPERが出てきます。

そこで、選手1人1人をフェア(公平)に評価するため、チームやリーグの数値を考慮した指標が使われます。

実は、チームやリーグの数値を考慮した指標が「PER」と呼ぶもので、考慮しない指標を「uPER」と呼びます。

計算自体は複雑ではありませんが、NBAやBリーグなどのようにリーグ全体のスタッツがないと計算ができないので、一般的なチームで活用するのは難しいのが現実です。

PERの歴代リーダー

「NBAの歴代最高選手は誰だろう?」という話題で盛り上がったことがある人は多いでしょう。

話すことは面白いのですが、決着がつかないことがほとんどだと思います・・・笑

マイケル・ジョーダン、コービー・ブライアント、レブロン・ジェームス、アレン・アイバーソンなどなど。

そこで、個人の好みではなく、PERを用いて評価をしてみると、以下のような順位になります。(2017年時点のもので、現役選手は変わります)

順位 選手名 PER
1 Michael Jordan(マイケル・ジョーダン) 27.91
2 LeBron James(レブロン・ジェームス) 27.65
3 Shaquille O’Neal(シャキール・オニール) 26.43
4 David Robinson(デイビッド・ロビンソン) 26.18
5 Wilt Chamberlain(ウィルト・チャンバリン) 26.13
6 Chris Paul(クリス・ポール) 25.68
7 Bob Pettit(ボブ・ペティット) 25.35
8 Kevin Durant(ケビン・デュラント) 25.04
9 Neil Johnston(ネイル・ロビンソン) 24.69
10 Dwyane Wade(ドウェイン・ウェイド) 24.67
11 Charles Barkley(チャールズ・バークレー) 24.63
12 Kareem Abdul-Jabbar(カリーム・アブドゥル=ジャバー) 24.58
13 Tim Duncan(ティム・ダンカン) 24.29
14 Magic Johnson(マジック・ジョンソン) 24.11
15 Karl Malone(カール・マローン) 23.9
16 Hakeem Olajuwon(アキーム・オラジュワン) 23.59
17 Larry Bird(ラリー・バード) 23.5
18 Oscar Robertson(オスカー・ロバートソン) 23.17
19 Dirk Nowitzki(ダーク・ノビツキー) 23.12
20 Yao Ming(姚明) 23.02
21 Kobe Bryant(コービー・ブライアント) 22.94
22 Jerry West(ジェリー・ウェスト) 22.89
23 Stephen Curry(ステフィン・カリー) 22.88
24 Russell Westbrook(ラッセル・ウェストブルック) 22.82
25 Elgin Baylor(エルジン・ベイラー) 22.69
26 Kevin Garnett(ケビン・ガーネット) 22.66
27 Moses Malone(モーゼス・マローン) 22.31
28 Kevin Love(ケビン・ラブ) 22.13
29 Tracy McGrady(トレイシー・マグレディ) 22.13
30 James Harden(ジェームス・ハーデン) 22
31 Dolph Schayes(ドルフ・シェイズ) 21.98
32 Julius Erving(ジュリアス・アービング) 21.97
33 Dwight Howard(ドワイト・ハワード) 21.87
34 Amar’e Stoudemire(アマーレ・スタウダマイアー) 21.87
35 John Stockton(ジョン・ストックトン) 21.83
36 George Gervin(ジョージ・ガービン) 21.74
37 Bob Lanier(ボブ・レイニア) 21.69
38 Pau Gasol(パウ・ガソル) 21.62
39 Dominique Wilkins(ドミニク・ウィルキンス) 21.65
40 Clyde Lovellette(クライド・ラブレット) 21.55
41 Adrian Dantley(エイドリアン・ダントリー) 21.51
42 Harry Gallatin(ハリー・ギャラティン) 21.48
43 Alonzo Mourning(アロンゾ・モーニング) 21.24
44 Carmelo Anthony(カーメロ・アンソニー) 21.13
45 Brook Lopez(ブルック・ロペス) 21.09
46 Clyde Drexler(クライド・ドレクスラー) 21.07
47 Manu Ginobli(マヌ・ジノビリ) 21.03
48 Patrick Ewing(パトリック・ユーイング) 21.01
49 Dan Issel(ダン・イッセル) 20.99
50 Chris Webber(クリス・ウェバー) 20.94

引用:https://en.wikipedia.org/wiki/Player_efficiency_rating

余談

今回紹介したEFFやPERは、正直かなり難しい内容です。さらに、数値を出したところで実際の試合に活かせるかどうかは別問題になります。

スポーツに統計学(数字)を持ち込むという取り組みはあらゆる競技で見られていますし、今後もこの流れは加速していくことでしょう。

しかし、ミニバス、中学バスケ、高校バスケのレベルで使うべきものではありません。あくまでプロの世界ではこのような数値が活用されているんだということを理解してもらえたら幸いです♪

《シュートが上手くなる方法》正しいシュートフォームの基本を身につける4つのコツシュートを高確率で決めるためには、正しいシュートフォームを身につけることが非常に大切です。 一方で、シュートフォームは一人一人異な...
バスケドライブ テクニック
【バスケが上手くなる方法】明日から使える!ドライブの6つのコツ「強いディフェンスとマッチアップすると1対1で得点ができない」「ディフェンスを思いっきり置き去りにしてみたい」そんな気持ちを持っているバ...

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です