オーバーヘッドスクワットは、頭上でバーベルをホールドしたままスクワットを行うトレーニング。
上半身と下半身を連動して行うので、実際のスポーツの動きに近く、パフォーマンスの向上をサポート!下半身全体の筋肉だけでなく、体幹部や肩周りの筋肉を鍛えることができますよ。
今回は、オーバーヘッドスクワットの基本的なやり方について紹介します。少し難易度が高い筋トレ種目ですが、今回紹介する4つのポイントを押さえて下半身を効率的に鍛えていきましょう!
最初にオーバーヘッドスクワットの基礎知識についてご紹介しますが、先にオーバーヘッドスクワットのやり方を知りたいという方は、「オーバーヘッドスクワットの正しいやり方」をご覧ください。
Contents
オーバーヘッドスクワットとは?
ここでは初心者の方でもわかりやすいように、オーバーヘッドスクワットの効果や特徴について紹介します。トレーニングを行う前に、オーバーヘッドスクワットについて知っておきましょう。
難易度の高い種目
通常のスクワットに比べると、オーバーヘッドスクワットは難易度の高いトレーニングです。頭上でバーベルをキープし続けるために、下半身だけでなく体幹部や肩周りの筋力を必要とし、うまく体勢を保ち続けるためのバランス力も必要です。
難易度は高いですが、しっかりとトレーニングができれば効率良く筋肉を鍛えることができ、競技の動きに近いトレーニングを行うことができます。
オーバーヘッドスクワットを行うメリットは?
オーバーヘッドスクワットは、上半身と下半身を連動して行うトレーニングです。個々の筋肉が鍛えられていても、それぞれがうまく連動せず、本来の力を発揮できていない人は意外と多くいます。
「もっと強い力を出したい」という人は、オーバーヘッドスクワットなどの上半身と下半身を連動して行うトレーニングが効果的。スポーツの動作に直結しているので、今よりも飛躍的にパフォーマンスを向上させることができます。
スナッチに繋げられる
オーバーヘッドスクワットは、スナッチにおけるキャッチの体勢と全く同じなので、スナッチの段階的なトレーニングとして行われています。スナッチとは地面に置いてあるバーベルを、股関節の伸展の動きを使って、一気に頭上まで持ち上げるトレーニングです。
スナッチはパワークリーンと同じ瞬発系のトレーニング。アメフトやレスリングなどの早くて強い力を必要とする競技に必要とされています。スナッチを行う前は、オーバーヘッドスクワットでフォームを固めておくのが良いでしょう。
体幹部を鍛えられるトレーニング
オーバーヘッドスクワットは腕を上に伸ばしてスクワットを行うので、上半身の体勢を安定させるために、体幹部に強い負荷が加わります。体幹部を鍛えると、上半身と下半身がうまく連動し、今より強い力を発揮できるようになります。
「インパクトの瞬間に力が抜けてしまう」「ボディバランスがうまく取れない」という方は、体幹部のトレーニングを兼ねてオーバーヘッドスクワットを行ないましょう。
オーバーヘッドスクワットを正しいフォームで行うための4つのポイント
難易度の高いオーバーヘッドスクワットの種目ですが、ここで紹介する4つのポイントを押さえおけば完璧です。正しいフォームを身に付けて、効果的に筋肉を鍛えていきましょう。
①バーベルがブレないように、真っ直ぐスクワットを行う
オーバーヘッドスクワットでは、動作の途中でバーベルが前後左右にブレないように気をつけましょう。大事なポイントは体幹部に力を入れて、胸を張ることです。
バーベルがブレてしまうと肩の関節を痛めてしまいます。下半身の筋肉に効果的な負荷を加えることもできないので、バーベルの軌道を安定させて、地面に対して垂直にスクワットを行うのが大切です。
②肩甲骨を寄せて、しっかり固定する
バーベルをうまく固定するためには、腕を伸ばして肩甲骨を寄せるのが重要なポイントです。腕を伸ばして肘をロックすると、正しい姿勢を作ることができます。頭の少し後ろ側に腕を伸ばして、動作を行ないましょう。
③お尻を突き出すように股関節を曲げる
お尻を突き出すようにして股関節を曲げると、正しい動きでトレーニングを行うことができます。股関節を曲げないと、膝が前に出て、ももの前側の筋肉に負荷がかかってしまいます。
オーバーヘッドスクワットは、主にお尻周りの筋肉に効かせたいので、お尻の筋肉を使えるように、股関節を曲げて動作を行ないましょう。
④太ももが地面と平行になるまで腰を落とす
オーバーヘッドスクワットで腰を落とす目安は、太ももが床と平行になるところです。そこまでしっかりと腰を下げることで、大臀筋とハムストリングに効果的な負荷を加えることができます。腰を深く下げることで姿勢が不安定になるので、体幹部にも強い負荷を加えることができますよ。
オーバーヘッドスクワットの正しいやり方
オーバーヘッドスクワットの正しいやり方について紹介します!下に動画のリンクを貼っているので、動画を参考にして、正しいフォームでオーバーヘッドスクワットを行いましょう。
オーバーヘッドスクワットの正しいやり方
- 足を肩幅よりも広く開き、バーベルは肩の角度が40〜45度になるように持つ
- 肩甲骨を寄せて、腕を伸ばして、バーベルを頭の上で構える
- 胸を張って、頭の上でバーベルを安定させながら、腰を落とす
- 太ももが地面と平行くらいになったら、元の状態に戻る
- 10回を1セットとして、3セット行う
オーバーヘッドスクワットの注意点
- 膝が外側や内側に動かないようにする
- 肘を伸ばして、腕をロックする
バーベル以外で行うオーバーヘッドスクワット
バーベルを使ったオーバーヘッドスクワットではなく、他の筋トレ器具を使ったやり方を紹介します。代用種目として、色々試してみてください。
ダンベルを使ったオーバーヘッドスクワット
ダンベルを使ったオーバーヘッドスクワットのやり方を紹介します。ダンベルを使ったオーバーヘッドは、バーベルのように両手を上げる方法と、片手だけで行う2つの方法があります。それぞれ両方のやり方について紹介します。
①両手で行うオーバーヘッドスクワットの正しいやり方
- 肩幅よりも少し広く開き、両手にダンベルを持つ
- 腕を伸ばした状態で、頭よりも少し後ろで構える
- ダンベルが地面に対して垂直に動くように、腰を落とす
- 太ももが地面と平行になるまで下ろしたら、元の状態に戻る
- 10回を1セットとして3セット行う
①両手で行うオーバーヘッドスクワットのコツ
- ダンベルがブレないように、肩甲骨を寄せて、肩を固定する
- 上半身が倒れてしまわないように、胸を張る
②片手で行うオーバーヘッドスクワットの正しいやり方
- 足を肩幅より広く開き、片方の手にダンベルを持つ
- ダンベルを持っている腕を伸ばして構える
- 肩甲骨を寄せたまま、腰を落としていく
- 太ももが地面と平行になるところまで下ろしたら、元の状態に戻る
- 10回を1セットとして、3セット行う
②片手で行うオーバーヘッドスクワットのコツ
- 体幹部を固定して、ダンベルを持っている腕をしっかり安定させる
- ダンベルを持っていない手は、お腹のあたりで固定させる
③プレートを使ったオーバーヘッドスクワット
バーベルの代わりに、プレートを使ったオーバーヘッドのやり方があります。フォームは通常のオーバーヘッドスクワットと変わらないので、両手にプレートを持って行なってみてください。プレートの重さを変えて、負荷を上げていきましょう。
オーバーヘッドスクワットで鍛えられる筋肉
ここでは、オーバーヘッドスクワットで鍛えられる筋肉を紹介します。鍛えられる筋肉を知って、トレーニング時に鍛えたい筋肉を意識して行いましょう。
大臀筋(だいでんきん)
大臀筋はお尻にある大きな筋肉です。走ったり、飛んだりする時に使われる筋肉で、スポーツ選手にとっては必要不可欠。大臀筋を鍛えることで、力強い安定感のあるパフォーマンスを実現できます。
大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
太ももの前にある大きな筋肉を、大腿四頭筋と言います。大腿四頭筋は4つの筋肉の総称で、走る動作で頻繁に使われます。大腿四頭筋を鍛えれば、脚力の向上に繋がり、足を速くできます。
肩周りの筋肉
野球、テニス、バレーなどの、腕を振り下ろす動作が多いスポーツでは肩周りの筋肉がとても重要です。強い力を生み出すだけでなく、肩の安定性を高め、怪我の予防に繋がります。肩は身体の中でも1番不安定な関節なので、肩の安定性を高めて、怪我のリスクに備えましょう。
肩の安定性を高めるためには、肩のインナーマッスルを鍛えるのも効果的です。下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
体幹部の筋肉
体幹部の筋肉は、胴体にある筋肉のことです。オーバーヘッドスクワットでは、体勢を保って動作を行うために必要な筋肉。体幹部をバランスよく鍛えれば、姿勢の矯正になります。猫背になりがちな人や、腰を反りすぎてしまう人にもおすすめです。
まとめ:オーバーヘッドスクワットで、下半身と体幹部を一緒に鍛えよう!
今回はオーバーヘッドスクワットの基本的なやり方を紹介しました。オーバーヘッドスクワットでは、体幹部に力を入れて、上半身を安定させることが重要なポイントです。
オーバーヘッドスクワットは上半身と下半身を連動させて行うトレーニングなので、競技に近い動きを再現できます。正しいフォームで下半身と体幹部を同時に鍛えて、パフォーマンスを飛躍的に向上させましょう!
参照リンク:
オーバーヘッドスクワットは難易度の高いスクワット種目です。通常のスクワットを完璧にこなせるようになってから取り組むようにしましょう。
通常のスクワットに関しては、以下の記事で詳しくやり方などを解説していますので、参考にしてください。
https://five-spirits.com/squat-2