練習の目的
ファーストブレイクにおいて、3線を作って攻めることは基本中の基本と言えます。バスケの試合の中では、3線速攻から得点が生まれることが非常に多く、それだけに3線速攻の練習は欠かせません。
3線速攻の練習と言えば3メン(スリーメン)が一般的ですが、今回紹介する練習はディフェンスを入れたものになります。難易度が少し高くなりますが、ただスリーメンをやるよりも試合に必要なスキルが身につきます。
また、3線速攻だけでなく、2対1の練習も同時に行います。速攻で攻めていたら逆に速攻を食らってアウトナンバーになるというのはよくあるシチュエーションですので、攻守の切り替えをする練習にもなります。
さらに、速攻の練習において見落とされてしまいがちなのが「リバウンド」です。1回のシュートで確実に決めるのは不可能なことであり、速攻におけるセカンドチャンスを作り出すというのは非常に大事なことです。速攻のリバウンドの練習にもなります。
練習の目的を簡単にまとめると下記の4つになります。
- ファーストブレイクにおける正確な状況判断力の向上
- オフェンスからディフェンスへの切り替えのスピードアップ
- フィニッシュ力(特にレイアップ)の向上
- リバウンドに対する執着心を高める
練習の手順
配置
3メン(スリーメン)を行うようにエンドラインに3列で並ぶ
コート反対側のフリースローからスリーポイントライン付近に2人がディフェンスとして入る(2人の並び方は縦でも横でもOK)
進め方
3人で3線速攻の形を作り、逆サイドにいるディフェンス2人に向かって攻める。(3対2)
シュートを決める、ディフェンスがリバウンドを取るなどディフェンスにボールが渡ったら、攻守交代となる。
シュートを打った選手、ミスをした選手がディフェンスとなり、逆サイドに向かって2対1を始める(攻守切り替えのスピードが大切!)
攻めていた3人のうちの残りの2人が次のディフェンスとなる。
2対1が終わったら次の3人のグループがオフェンスになり、逆サイドに攻める。
以下同様に繰り返す
コーチングアドバイス
この練習で大切なのは、全選手が試合と同じスピードで行うことです。速攻における状況判断力を高めて得点力をつけるためには、試合と同じスピードで行う必要があります。
また、アウトナンバーの練習の場合、ミスしたことに対して責める言葉を言ってしまうコーチや選手が多いと思いますが、ポジティブな言葉を常に言い続けた方が上達が早くなりますし、結果としてミスも減ります。コーチの立場としてはミスを責めること止め、さらにミスを責める選手を諭すことも大切な役割でしょう。
ちなみに、練習の難易度を高め、選手のスキルアップを図るためには、以下のような制限をつけることが有効です。
- ドリブルを禁止にする
- ドリブルを1度までにする
- ジャンピングパスを禁止にする(ジャンプをしてからパスをすること)