エンドプレーやサイドプレーは試合の勝敗を左右すると言っても過言ではないほどバスケットボールの試合においては重要です。
例えば、1試合に平均10回のエンドプレーがあったとして、成功率が3割と5割では4点も違ってきます。
- エンドプレーの成功率が3割のチームでは、10回×2点×0.3=6点
- エンドプレーの成功率が5割のチームでは、10回×2点×0.5=10点
5点差以内で勝敗が決まるというのはバスケットボールの試合ではよくあることです。
しかも、試合終盤ではタイムアウトからのエンドプレイやサイドプレイが頻繁に行われるため、セットプレイの得点率を上げておくことは勝利のために必須と言えるでしょう。
様々なエンドプレーやサイドプレーをチームで習得することは大切ですが、今回は全てのエンドプレーやサイドプレーに共通する、得点率を上げるための7つのコツを紹介していきます。
セットプレイを成功させるための7つのコツ
- 味方とタイミングを合わせる
- アイコンタクト
- 動きの緩急
- ディフェンスの不意を突く
- 表と裏を使い分ける
- 複数のシュートオプションを持つ
- 1度しか使わないプレーと複数回使うことで得点ができるプレーを区別する
セットプレイで何よりも大切なのが『タイミング』。
1人よがりで動いてしまうプレイヤーは多いですよね。特にミニバス〜高校の試合で見かけることが多いのですが、ボールをインバウンドするプレイヤーが見ていない所で勝手に動いてしまうことがよくあります。
いくらフリーになっても、味方が見ていなければパスが来ませんので意味がありません。
フリーになってから「はい!」と声をかけて、それからパッサーがパスを出してはもう遅い・・・
アイコンタクトを意識してセットプレイをできるようになると、かなり得点確率が上がります。
味方とのアイコンタクトはもちろんのこと、ディフェンスの裏をとるために効果的に目線を使いましょう。例えば、行きたいスペースの逆側を見ておくことで、ディフェンスの裏が取れます。
バスケ全般の動きにおいてスピードの緩急は大切ですが、セットプレイに関しては緩急を上手に使いこなすことで得点率が上がります。
例えば、セットプレイではスクリーンを多用しますが、スクリーンを抜けるまではゆっくりと動き、スクリーナーにディフェンスがかかったらそこから一気にトップスピードに持っていくなどです。
ディフェンスとの駆け引きが上手にできない選手は、動きの緩急が付けれてないことが多いので、意識的に緩急をつけてみましょう。
ゴール下でノーマークができるエンドプレイのほとんどが、ディフェンスの不意を突くことか次に紹介する「表と裏」を使い分けることによって生まれています。
セットプレイはディフェンスを半歩遅らせることができれば成功確率がグッと高まります。ディフェンスを半歩遅らせるためには緩急や目線をうまく使うことも大切ですが、不意を突くことが一番効果的です。
例えば、全く動かないふり(腰を浮かして自分はセットプレイに絡まないぞと演技する)をして、急に動きだすなどが効果的です。
セットプレイの駆け引きでは普段のプレイ以上に表と裏を使い分けましょう。
表というのは想定しているセットプレイの動きをそのまますることです。これはディフェンスもある程度の予想ができるため、守られる可能性が高いです。一方で、裏は表の動きを囮にして、逆に動くことです。
よく見かけるエンドプレイとして、3人が1列に並び、シューターが逆サイドのエルボーからスクリーンを使ってボールサイドのショートコーナーでシュートを打つというものです。
このエンドプレイで「表」はショートコーナーのシュート、「裏」はディフェンスが先読みした時に逆側をとってゴール下のシュートです。
シュートオプションが1つしかないというセットプレイはリスクが非常に高いです。なぜならそのシュートを防がれてしまった時に、オフェンスの流れが止まってしまうからです。
発想力の高い(バスケIQの高い)チームならそこから立て直すことができるかもしれませんが、ミニバス〜高校の多くのチームではセットプレイの動きを一度止められてから、オフェンスを立て直して得点をとるというのは難しいです。
セットプレイを考える上では、シュートオプションが複数あるものにして、練習の段階では1個目が止められても次、次が止められてもさらに次というようにチームが動けるようにしておくと得点確率が上がります。
セットプレイには1度しか使えないものと、複数回使ってこそ意味があるセットプレイの2種類があります。
例えば、「5.表と裏を使い分ける」で紹介したセットプレイは複数回使ってこそ効果が期待できるセットプレイです。表を意識させて、2回目のセットプレイで裏を突くというものです。
セットプレイをコールするポイントガードやコーチはその点を踏まえてコールするといいでしょう。
まとめ
今回紹介した7つのコツで共通することは、如何に敵を「騙すか」ということです。
騙すというとあまり良くない響きかもしれませんが、バスケットボールにおいてはディフェンスとの駆け引きの中で、どれだけ敵を騙せるかが大切です。
セットプレイは1対1で自分のマークマンを騙す、チーム全体で相手チームを騙すということを念頭に取り組んでみてください。
今回紹介した7つ以外に、「◯◯を意識している」、「◯◯をするようにしたら成功率が上がった」などありましたら、是非コメントしてください^^